「イルカせんせー、お昼いきましょーよー、そんでもって午後の受付なんてさぼっちゃいましょーよー、ねーねーイルカせんせー、今日オレ、せっかく休みなんですし、帰ってイチャイチャしましょーよー」
「ようイルカ、報告書頼む。っつうかお前も大変だな」
「ヒゲ邪魔、イルカ先生は今からオレと帰ってしっぽりするんだから」
「しっぽりはいいがオレの報告書、受理した後にしてくれ。おいおい、イルカ、冗談だって、別に立ちあがらねぇでも…」
「カカシさん、アスマさん、大事なお話があります」
「えー、なになに?」
「あ〜、悪かったって。業務の邪魔はもうしねぇから」
「今まで隠していて本当に申し訳ありません。実はカカシさん、オレ、数年前にあなたの子供を産んだんです」
「…………」
「…………」
「ええっ、オッオレの子をっ?」
「バカだろカカシ、んなわけねぇだろ。冗談だ冗談」
「その、あなたとオレの子とはそこにいるアスマさん、いえ、アスマなんです」
「えええええっ、でもアスマは」
「火影様の元でこっそり産んで、でもアナタは里の稼ぎ頭、子育てで煩わせるわけにはいかないと成長促進剤をつかってここまで大きく」
「ええええええっ」
「アスマ、事情が事情とはいえ、父さんと母さんを許しておくれ」
「アッアスマがオレの息子…」
「ちょっちょお待てカカシ、お前、なに目ぇ潤ませてんだっ、っつかざーとらしく涙拭くなイルカァッ」
「カカシさんに似て優秀な子です。でもほら、髪と目の色はオレ似でしょう?」
「だぁぁ、イルカッ、なっ何言いやがるっ」
「カカシさん、オレとあなたの愛の結晶を抱きしめてあげて下さい」
「アッアスマァ」
「おっおい、まさか本気で」
「アスマッ、父さんと呼んでいいんだぞっ」
「あほうっ、正気に返れカカシッ」
「カカシさん、親子三人で暮らせるよう、アスマと相談してきて下さいね。あ、アスマのお披露目もかねて上忍待機所がいいんじゃないですか?」
「そうか、アスマァ、父さんと母さんと三人で暮らそうなっ」
「寄るなっ、てめっ、イルカァッ」
「照れるなアスマ、さぁ、父さんと一緒に」
「ぎゃ〜〜っ」
「ははは、追いかけっこか?よぉし、父さんが鬼だぞぅ」
「ひ〜〜〜、覚えてやがれよイルカーーーー」
「おっおい、いいのかイルカ?」
「いいんだよエイプリルフールなんだから」
「でっでもよ…」
「仕事の邪魔されっと残業になるだろうが。こちとら新学期控えて忙しいんだ」
「おっおう、それもそうだな…」
銀髪の上忍がエイプリルフールの嘘だと気付いたのはイルカの受付業務が終了した夕刻だったという。
めでたしめでたし
(めでたくねーっbyアスマ)
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